ぐるり韓国

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ディス戦、自身のシーンでの役割に対するpH-1のアンサー

pH-1とイヨンジが新曲をリリースしました。

7月15日リリース、ビートは安定のSPRAY氏。
この曲自体は特にはリピしないと思いますが、この1日後に出たピエイチワンのインタビュー動画を紹介したかったのです。


このブログでも取り上げたビュノとのディス戦やシーンにおける自分の役割について語っていてとても濃い15分です。

ディス戦への解釈

ヒップホップのシーン全体をディスっていたビュノに対してぴえいちわんが口火を切り、その後ビュノが速攻ディス曲をアップロードし返したディス戦。その後オルティや他のアーティストもハリー側について応戦していましたが、それ以上の展開はなく現在は鎮火状態でした。詳細はぜひ記事をご覧いただけたら。【ディス戦開幕】pH-1とBeautiful Nerd - ぐるり韓国

この件についてやっと再度口を開いたハリー。元々コメディが好きだし、Used to be(ディス戦の前哨戦のような曲で、コメディアンなんてほっとこうといった内容だった曲)をリリースした時までは本当に気にしていなかったとのこと。ただ彼らの影響力がどんどん大きくなるなかで、ヒップホップをここまで笑いものにするか、と疑問になっていったのと、全く関係ないアーティストのコメント欄にまでビュノが言及されるようになったのを見て、これは放っておくべきではないと感じたとのこと。
ビュノが動画ではなくしっかりラップで返してきたことは良かったけれど、内容については残念だと感じたそうです。ビュノのアンサー曲はピエイチワンが聞きたかった内容には触れられず、ただハリー個人をディスった内容でした。
この件で本当にたくさんのアーティストから応援の連絡が届いたそうです。

ローカライズについて

当ブログでも何回か触れているローカライズについて、さらっと、でもかなり明確に自分の理想図を話していました。ヒップホップという文化は少し特異だから、例えばアメリカではクスリをやっていたり銃を持っていたりするアーティストのほうが逆にヒップホップというジャンルの中では信ぴょう性があったりするかもしれない。でも韓国ではまたそれは違って、良い音楽を出すこと、公演を成功させることが重要なのではと語っていました。これは私の思っていることとかなり一致してました。もちろんギミックラッパーもいたら楽しいかもしれないけど、結局彼らが今回ビュノにジャンル全体をディスられるきっかけになりましたし、ギミックで目指せるラッパーの地位は限界がある気がする。

自身のシーンでの役割について

嫌味なく、自分は海外も含め認知度が高い方だからシーンでも使命感があると。具体的にはHome boyやNerdy loveのようなシンギングは需要があるからもちろんやるけれど、そうじゃない面も見せたいし自分はもっとヒップホップなジャンルが好きだからそれを見せていくとのこと。また海外公演で得られるものがすごくあるからこれからも沢山公演を行いたいそうです。

ハイアー、AOMGと一世風靡したレーベルたちからメジャーメンバーがごそっと抜けて大きな変化の局面ですが、そんな中で確固たる姿勢を見せてくれるピエイチワンがありがたい存在だと個人的に思っています。動画のコメント欄も、こういうトピックに対して発言したら必ず叩かれるのは分かっていて声を出すのがかっこいい、と書かれていて本当に私もそう思います。もちろん音楽で見せるってアーティストもいるんだろうけど、いかんせん素人は言葉にしてくれないと分かんないのよ。本人も、明確な答えは示せないし自分も探しているところだけど、問題提議することならできる、と淡々と、でも堂々と話していて本当にその通りだと思った。ビュノのディス戦でネチズンの盛り上がり方を見て、マジで韓国のネット社会怖いなーと思ったからその中で声を上げてくれる人がいるだけ良かった。

なんとこちらの動画も、ヨンジとの新曲も公式で日本語字幕がついています・・!普段言語の問題でヒップホップ関連の動画を敬遠してる方もぜひ。